今回は「本気で FIRE をめざす人のための資産形成入門」をご紹介します。
著者の穂高唯希さんは、給与の8割を投資し続けて、30歳でセミリタイアを実現した方です。
日本におけるFIREムーブメントの先駆者として取り上げられている方でもあります。
30歳でFIREってすごいな!!
サイドFIREをめざす者として読まずにはいられない!
ということで、読んでみて感想をご紹介したいと思います。
\この本をおすすめしたい方/
・FIREするための具体的なアクションを知りたい
・FIREした人が投資した銘柄を知りたい
・銘柄選定のポイントや買い方についてを知りたい
本書の目次
Chapter1 私が早期セミリタイアをめざし 投資手法を確立するまで
Chapter2 支出を最適化し、 高配当・連続増配株投資を始めよう
Chapter3 お金自動発生マシンを組み立てよう
Chapter4 お金自動発生マシンを強化する
Chapter5 資産形成は目的ではなく手段
高配当株のメリット
30歳でFIREを実現した著者が実践していたのが「高配当株への投資」です。
FXで「早く大きな利益を上げたい」という性急さに起因し、散々苦渋を味わった私は、長期的に心穏やかな状態で安定的に利益を積み上げる仕組み作りを模索しました。そして、ようやく「株式を継続的に購入することで、株式から得られる配当金を継続的に積み上げていくことが好適である」という結論に至ります。
穂高唯希 著「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」
初心者向けのコンテンツとして、高配当株のメリットが紹介されています。
・手間がかからない
・再現性が高い
・不当所得が可視化され目標進捗が見えやすい
・(基本的に)出口戦略を考える必要がない
やはり「年間○万円の不労所得」という形で目に見える点や、出口戦略を立てやすい点は大きなメリットかと思います。
この点についてはタイトルに「入門」と付く通り、
投資に詳しくない方でも理解できる内容となっています。
ETFと個別株の二刀流
では、具体的にどこに投資したらいいのか?という点ですが、
まず前提として米国株への投資を推しています。
- 長期増配に裏付けられた成長性と収益性
- 株主還元に対する積極的な姿勢
②は日本と文化が違うもんな!
そして、初心者におすすめなのはETF(上場投資信託)だそう。
おすすめの高配当ETFとして、VYM・HDV・SPYDの3つを紹介し、各ETFの特徴が詳しく説明されています。
また、中級者向けとして「個別株」の紹介や購入タイミングについても紹介されています。
個別株については著者が投資していた米国株銘柄も10銘柄紹介されています。
特に参考になったのは銘柄を見る上での4要素です。
- 配当再投資込みのトータルリターン
- 過去5年間の平均配当利回り
- リーマンショック時の平均ドローダウン
- 連続増配年数
③の平均ドローダウンは盲点でした…!
初心者〜中級者向けの内容ですが、僕も改めて勉強になるポイントが多々ありました。
支出最適化15選
著者は「給与の8割」を高配当株への投資に充てていました。
8割なんて無理や!!!!
資産を築いていく過程を計算式に表すと
「収入−支出=入金額」「入金額×運用利回り=資産額」となるわけですが、
唯一自分でコントロールできる変数が「支出」です。
給与の一部を再投資に充てることに、特別な才能は要りません。決めたプロセスに従って粛々と行うだけです。配当金という定期的なキャッシュフローができると、別の生き方をするハードルがその分下がります。
穂高唯希 著「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」
本書では「支出を最適化」する15の方法が紹介されています。
- ペットボトル飲料は買わず、水筒持参
- たばこを買わず、たばこ株を買え
- 飲み物は白湯でOK
- デートは講演で手作り弁当ピクニック
- 書籍は図書館利用(新刊は予約)
- 会社の飲み会は必要最低限
- 株主優待を活用すべし
- 散髪はセルフカットか、1000円カット
- 携帯は格安SIM
- プールやジムは公共施設を利用
- コンビニの買い物は避けよ
- 買い物カートは使わない
- 支払いは現金ではなくクレカで
- 保険には入らない
- 階段は資源
なかなかストイック!!
全部は無理だとしても、参考になる部分はあります。
「無理」で終わらせず、できることからチャレンジすることが重要だと感じました。
具体的な内容は本書をぜひご確認ください。
長期投資の心構え
案外重要だと感じたのが「メンタル」についての記載でした。
年間数百万の配当金を得るためには、長期投資を覚悟しなくてはなりません。
著者は「株式投資のプラスサムゲームを最大限に享受するには、市場に長く居続けることが必要です」と解きます。
具体的な心構えとして、以下のように解説しています。
これらの局面における株価下落率は平均すると約30%です。リーマンショックの時期にあたる2007年4Q(第4四半期)から2009年2Q(第2四半期)では株価が57%下落しています。つまり、私たち投資家は、保守的に見積もるのであれば、「30~60%程度の暴落はいつなんどきも起こり得る」という意識で市場に臨みたいところです。
穂高唯希 著「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」
このように具体的な見積もりをもっていれば、ある程度冷静な判断ができると思います。
長期で株式を持ち続ける以上、暴落は数回は経験することになります。
含み損が増えたとしても市場に居続けることが重要なのですね。
まとめ
今回は『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門』をご紹介しました。
高配当株投資の入門書としては最適かと思います。
興味がある方は以下のリンクからご覧ください。
では、また。
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