FIRE を実現するためにNISAを活用している方は少なくないと思いますが、
iDeCo って実際どうなの?と思われている方もいらっしゃるかと思います。
様々なメリットがあると言われていますが、FIREを実現するうえでiDeCoが必要なのかという視点で考えてみたいと思います。
iDeCo のメリット・デメリット
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資産を蓄えるために設けられた税制優遇制度です。
積立時、運用時、受取時に税制上の優遇措置が設けられており、サラリーマンができる数少ない節税手法の一つであり、既にご存知の方も多いと思います。
一方で、大きなデメリットとして「60歳まで引き出せない」点などが挙げられ、また勤め先によっては積立可能な金額が少額になることから、「iDecoはお勧めしない」という意見もあるようです。
FIRE目指すならiDeCoも使った方がいい?
今回は、FIREにiDeCoは必要なのかという問いを一緒に考えたいと思います。
FIRE に iDeCo は必要なのか?
さて、FIREを計画するうえで、iDeCo活用が必要なのかというと人に異なるかと思いますが、
僕個人の意見として、考慮するポイントは以下の3つと考えています。
- FIRE後の所得の有無
- 現金化のタイミング
- 運用商品の幅
順に解説していきます!
① FIRE後の所得の有無
iDeCoには税制優遇があり、運用時や受取時に税金がほぼかからない点、積立時に積み立てた金額が全額所得控除になる、という利点があります。
前者は全員が享受できる一方で、後者はそもそも所得税や住民税を支払っていない専業主婦(夫)などにとっては何ら利点はありません。
つまり、FIREを実現した後に、無収入もしくは103万円以下の収入を想定しているのであれば、iDeCoの税制優遇のメリットは半減すると考えておいた方がよいでしょう。
サイドFIREとしてある程度まとまった収入を得ることを想定しているのであれば、この観点では問題ないかと思います。
なお、どの程度の節税効果があるのかは他サイトのシミュレーションから確認可能です。
いくつかの金融機関を試しましたが、iDeCo公式サイトのシミュレーションでは、iDeco加入時と未加入時の比較ができ、iDecoのメリットを理解しやすいと思います。
こちらからアクセスし、「年収」「加入開始年齢」「掛金」を入力するだけです。
たとえば、年収400万円で月2.3万円を積み立てた場合、iDeCoによる税制優遇額は年間41,400円となります。
「低年収のうちはiDeCoをやっても意味ない」という意見もあるようですが、年間4万円を投資で生み出すためにどれくらいの元手が必要かを考えると、iDeCoの活用も決して悪くない選択肢ということが分かるかと思います。
②現金化のタイミング
iDeCoの最大のデメリットとして「60歳までお金を引き出せない」という点があります。
このように流動性が低い点については、大きなデメリットを感じる人は少なくないかと思います。
FIRE後にどのように資産を取り崩していくのか考え、60歳までiDeCo分は引き出さなくても他資産を取り崩すだけで賄えると判断できるであれば、iDeCo活用も問題ないでしょう。
「FIRE後の生活費をどう捻出するか」を考え、必要に応じてiDeCoの活用を視野に入れるとよいと思います。
③運用商品の幅
最後に考慮すべき点は「運用商品」と「購入方法」です。
iDecoの場合、運用商品は投資信託に限られ、個別株の運用はできません。
投資信託のラインナップも決して多くはないため、ご自身の投資方針に合う商品がない懸念があります。
また、NISAとは異なり「暴落時に年間の上限額を一気に購入する」といった買い方はできず、あくまで予め決められた月毎の購入金額に併せてコツコツ買い足していくだけになります。
よって、購入方法の面でも微妙だと感じられる方は少なくないかと思います。
とはいえ、そこまでこだわりがない人であれば、先に紹介した通り、税制優遇の利点はあるため「多少購入できる商品は限られてもiDecoは活用する」という選択肢はアリだと思います。
おわりに
さて、今回はFIREするうえでiDeco活用は必要か?といったテーマをご紹介しました。
尾形はiDeCoを毎月満額投資しています
投資は自己責任だぞ!!
ご自身が納得のいく投資を続けるのがベストですが、
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。
では、素敵な投資ライフをお楽しみください。